日本の東北地方の農家の窮状
日本の東北地方の農家の窮状(distress,miserable life)
を写した写真
http://press.share-wis.com/showa-crisis
【この写真のメッセージ】
これは1931年頃の日本の東北地方の農家の写真である。子どもたちは生(なま)の大根をかじっている。なぜこんなことになったのか。実は当時の日本の農村の主要な産業は生糸(きいと:raw
silk)の生産であった。そしてその主な輸出先はアメリカであった(丈夫で高級な糸として、靴下などの衣料品に使われていた)。ところが「大恐慌」のため、贅沢な(ぜいたくな:luxury)品物は売れなくなり、生糸を生産していた日本の農家は「大打撃:hit hard、be heavily damaged)」を受けたのである。さらに同じ頃に発生した「冷害(れいがい:cold
weather damage)」のために農産物がとれず、さらに農村の人々の生活を苦しめることになった。こうして彼らの生活は困窮(こんきゅう:be in great difficulty, be in extreme poverty)し、この写真のようにまともな食事もとれない子どもが続出したという。大根ならまだいい方で、野草(やそう)を食べて飢え(うえ:hunger、starvation)をしのいだ(しのぐ:bear)という。
このように、アメリカの恐慌が日本にも深刻な影響を与えたことをこの写真は物語っている。
【この写真を選んだ理由】
農村だけでなく、都市部もやはりアメリカの「大恐慌」の影響を受けて企業の倒産が相次ぎ(あいつぎ:one after another, in succesion, in a row)、日本は未曾有の(みぞうの:unprecedented)不況(ふきょう:recession)に見舞われた。その状況を打開(だかい:break)するために、政府や軍部は「大陸への進出」つまり「アジアへの侵略」という方法をとることとなる。日本の破滅(はめつ:ruin)への引き金(ひきがね:trigger)になった出来事を象徴する写真なので、これを選んだ。
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